会議で議論がやたら噛み合わないときありますよね。お互い真剣に喋っているのにいつまでも平行線で結論が出ない。声の大きい人が押し切るかなんとなく時間切れで「じゃあ一旦持ち帰りで」みたいに終わるやつ。

ああいうとき何が起きているかというとだいたい目標・評価方法・背景のどれかが共有できていないんですよね。

目標っていうのは「そもそも何を達成したいのか」、評価方法は「何をもって良し悪しを決めるのか」、背景は「どういう制約や前提のもとで話しているのか」という感じ。議論が詰まったときはこの3つのどれかがズレていないか確認するといいです。これ本当に驚くほど効きます。

たとえばツールが2つあってどっちを使うかで延々と揉めているとします。よく聞いてみると片方は「開発スピードを上げたい」と思っていて、もう片方は「運用コストを下げたい」と思っている。目標が違うんだからそりゃ結論なんて出るわけがない。ここで「で、今いちばん優先したいのはどっちでしたっけ」と目標を揃えるだけで議論が一気に進んだりします。

評価方法のズレもよくあります。同じ目標に同意していても片方は短期の数字で測ろうとしていてもう片方は長期の安定性で測ろうとしている。何を物差しにするかが違うと同じデータを見ても結論が逆になる。背景も同じで相手が知らない制約を自分だけが前提にして話しているといつまでたっても話が通じません。

だから議論に詰まったらいったん中身の応酬をやめて「自分たちは今この3つを共有できているか」を確認したほうが早いです。中身で殴り合うより土台を揃えるほうがよっぽど生産的なんですよね。

逆にこの3つを曖昧なまま議論を進めようとする人には気をつけたほうがいいです。

目標も評価方法も背景もはっきりさせないまま話を進めると何が正解かが決まらないわけですね。決まらないということは声が大きい人や立場が上の人の「なんとなく」で結論を寄せられるということです。つまり土台を曖昧にしておくのは論理ではなく力で勝つための準備なんですよ。そういう人は往々にしてこちらが目標や評価方法をはっきりさせようとすると話をはぐらかしたり急に抽象的なことを言い出したりします。

議論が進まないなーと感じたらまず3つのどれがズレているかを探す。たいていはそれだけで動き出します。それでも揃えるのを露骨に嫌がる人がいたらこれもう政治なんで議論することは諦めましょう。